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コラム/ ネットでもプライスゾーンとプライスラインは必要

公開日: 2020/03/09 9:00
更新日: 2020/04/14 14:23
小澤富士男
コラムの概要

1.Point(結論):ネットでもプライスゾーンとプライスラインは必要だ

2.Reason(理由):なぜなら、ネットには価格に敏感なお客様が多く、お値頃感を求めている。お値頃感は比較から生まれるので、プライスゾーン、プライスラインを構築しておかないと、他店と比較されてしまいお店の外に出て行ってしまうからである。

3.Example(事例):たとえば、ネットで売れ筋の3,000円台ばかりを並べると、モール検索機能を使ってモール内の商品一覧で他店の商品との値ごろ感を比較されてしまい、他店に行ってしまうことがネットでは簡単に出来てしまう。自店舗に商品が並んでいれば、店舗内の検索機能を使ってくれるので、他店に行ってしまうことがないのである。

4.Point(再度、結論):以上の理由から、売りたい商品が決まったら、その商品が自店舗のプライスゾーンのどこに入り、どのプライスラインになっているかを確認し、販売士のカリキュラムに沿ってプライスゾーンとプライスラインを設計することにより、来店してくれたお客様を外に出すことなく、商品を選んで頂くことができるのである。ネットでは、他店に行くのに、時間も交通費もかからないので、自店舗内で回遊して購入していただく仕掛けが必要なのである。


 ネットショップでは売れ筋の金額が、3,000円から5,000円に比較的集中している特徴があります。それゆえにネットショップの品ぞろえでは、この3,000円から5,000円の価格帯の商品ばかりを並べているお店が見受けられます。これはプライスゾーンとプライスラインを考えていない品ぞろえといえます。ネットショップであっても「買いやすさ」の醸成のためには、プライスゾーンとプライスラインという考え方に沿った品ぞろえが必要です。

 ネット上では簡単に価格比較ができるため、価格に敏感なお客様が多くいて値ごろ感を求めています。その時に自店舗内にプライスゾーン、プライスラインに沿った商品陳列をしておかないと、他店の商品と価格比較をされてしまい、結果的にお店の外に出て行ってしまうからです。プライスゾーンとは、お手頃価格帯、標準の価格帯、高級品の価格帯、最高級品の価格帯などの価格帯のことで、プライスラインとはプライスゾーンの中にある価格そのものです。
 
 この効果は、プライスゾーンの中でプライスラインを上中下とそろえることにより、今日はちょっといいものを選びたいと高級価格帯ゾーンを見て、その中で上中下があることにより、真ん中ラインの価格の商品が買いやすくなるのです。
 実際の店舗では、プライスゾーンとプライスラインを構築するためには、実際に商品を在庫しなければなりませんが、ネットショップの場合は、写真があれば品ぞろえができますので、在庫リスクを回避できる特徴があります。
 たとえば、ネットで売れ筋の3,000円台の商品ばかりを並べると、お客様はもっといいものがあるのではないか、もっと安いものがあるのではないかと検索を行います。ネットの検索は検索エンジンによるネット上全体の検索と、モール内の商品を検索するモール検索があります。モール検索機能ではモール内の商品を与えられた検索条件で検索して商品が一覧で表示されます。
 この機能では、他店の商品も一緒に一覧掲載されるため、お客様が自店舗の商品を選んでくれる確率が低くなってしまします。自店舗内にプライスゾーン、プライスラインに沿った商品の品ぞろえがしっかりと構築されていれば、最初に気になった商品を持っている自店舗で購入してもらえる確率は高くなります。また、他店に入ったお客様がモール検索機能を使った時には、自店舗の商品が検索される可能性もありますから、しっかりとした品ぞろえは、お客様を連れてくる機能も備えることになります。

 以上の理由から、売りたい商品が決まったら、その商品が自店舗のプライスゾーンのどこに入り、どのプライスラインになっているかを確認し、販売士のカリキュラムに沿ってプライスゾーンとプライスラインを設計することが重要です。ネットでは他店の商品を見るのに時間も交通費もかからないので、自店舗内で回遊してお客様のお気に入りの価格の商品を見つけてもらい、購入していただく仕掛けがとても重要なのです。
このように、現実のお店のノウハウを活かして、ITのクラウドシステムによって構築されているネットショップを構築することは、店舗にとっての生産性向上を実現させる方法の一つである。

 以上
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