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コラム/ クラウドシステムであるネットショップは競合店舗調査の生産性を向上! 2

〜 競合店舗調査を効率化させてライバルに勝つ 〜

ビジネスコンサルタント
小澤 富士男



 生産性向上の為にクラウドシステムが有効であることはよく言われています。そこでネットショップを運営している店舗にとって、クラウドシステムで実現されているネットショップが生産性を向上するためのツールになる例を紹介します。第2回目は、ネット上の競合店舗調査(ストアコンパリゾン)の生産性向上を紹介します。

 店舗の運営において、競合店舗を調査する事はとても重要な戦略になります。実店舗であれば、その地域内で競合店舗がどのような施策を実施しているかは常にウォッチしていなければなりません。これは地域性がないネットショップであっても変わりません。地域性が無い分、お客様の検索によって全く知らなかったネットショップが隣に出現する事になりますので、実店舗よりも調査の範囲は広くなります。

 実店舗の場合は、競合店舗にまで足を運び、店頭の催し物、取扱商品、商品陳列方法、価格などをメモしたり、写真を撮ったりして持ち帰って研究する事になります。同一地区内であっても移動時間などを考えると、1日に調査できる店舗数は数件になります。

 ネットショップの場合は、移動の時間は発生しませんし、移動の交通費も発生しませんので、実店舗に比べてこの部分の生産性はとても高くなります。また、催し物は店頭に特集の形で並んでいますし、取扱商品もカテゴリで整理されていて商品数もすぐにわかります。商品をどのように陳列しているかも、画面のハードコピーをとって資料化することができ、価格も必ず載っています。実店舗の調査に比べると、いかに生産性が高いかがわかっていただけると思います。

 では、ネットショップの場合はいいことだけなのでしょうか。そうではありません。実店舗では地域を知っていれば競合店舗は明らかですが、ネットショップでは競合店舗を設定することが大変なのです。一般的には自店舗と同じような店舗を見つければいいように思われるかもしれませんが、それは類似店舗であり競合店舗ではありません。競合店舗はお客様が商品購入を検討するときに比較検討する店舗のことです。お客様はどのように商品を見つけて比較検討を行なっているのでしょうか。

 ネット上では、商品を探すときに検索を使います。検索サイトに商品名を入れるとその商品をキーワードに設定している店舗が表示されます。そのお店が競合店舗になります。ところが、ネット上のショッピングモールでは、少し考え方を変えなければなりません。ショッピングモールの検索窓に商品名を入れるところは同じなのですが、ショッピングモールの検索結果は商品の一覧になります。自社の商品と一緒に一覧に表示される店舗が競合店舗であるのですが、一覧に表示されるものが商品ですので、競合商品を調査することが重要となります。もちろん、競合商品の掲載方法や価格設定は店舗で統一されているでしょうから、そのお店を競合店舗として意識する必要があります。

 このように、ネットショップでは地域での競合店舗の設定ではなく、お客様が商品を探す行為の中で自店舗と肩を並べる商品と店舗が競合ということになります。競合店舗の設定が出来たら、次は調査になります。ネットショップでは、画面上に全てが出ていますので、移動時間も必要なく、画面のキャプチャーで見たイメージを保存する事も簡単に出来ます。

 このようにネットショップ運営のクラウドシステムは、競合店舗調査(ストアコンパリゾン)において調査のための生産性を劇的に向上させます。ネットショップの競合店調査で得た知見も、実店舗に当てはまることは多々ありますので、対処施策を実店舗にも実施することにより実店舗の売上向上に結びつけることができます。

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